小話を2席ご拝聴宜しくお願い致します。
まずは一席、車も21年も経てばゴムやゴムホースはビロビロになってきます。
前々から室内がガソリン臭くて気になっておりました。
よく横に乗って昼食をご一緒する敏腕税理士様は、気持ち悪いと車酔いならずガソリン酔いしてました。
大丈夫大丈夫慣れるからと、ごまかして参りましたがそれももはや限界。
色々と見てみてもハッキリとした漏れが見つかりません。
寒い時はそれほど感じられませんでしたのできっとこの暑さでホースの口から微量の揮発をしているんじゃないかと疑いました。
ところがまず1本を触ってみましたら、きちんと止まっているはずのホースがボロッと落ちました。
トランクルームはガソリンでビッショリ!エーイこうなったらホース全取替えだ!
ここで純正ホースは使いません。
近くにホース専門店が有るんです。
どんなホースでも手に入ります。
なんと値段も1メートル1000円もしません。
尚且つYOKOHAMA製です。
裏にADVANと書いてあります。
嘘です。
やっぱゴムは日本製が世界一!
ジャンボジェットのタイヤからゴムホースまでYOKOHAMAのゴムは良いんだな~。
長くなりましたが第2席、あまりのガソリン臭さにファブリーズを買って室内全体を吹きまくりましたが解決せず窓全開で帰りました。
信号待ちをしてますと横から「すいません」の声が!
道でも聞かれるのかと思いましたら「そのポルシェの排気量はいくつですか?」
の質問が「3200ccです」と面倒くさそうに答えますと「そりゃスゴイ!」パチパチと拍手されました。
70歳ぐらいの白髪のおじいさんでしたが、始めは頭おかしいのかと思いましたが物凄く嬉しそうな顔をされてたんで何だかこちらも笑ってしまいました。
あの年でポルシェを知ってるなんて我国のモータリゼーションも棄てたものじゃないと思いました。
それが今の若者に伝わって行けば良いんですが!
ついでにもう一席、以前ポルシェで帰宅してましたら真っ赤な同じ年代のポルシェが物凄い勢いで抜いて行きました。
私の右手は思わずシフトダウンしてました。
瞬時に右足にも血液が充てんしておりました。
一瞬の出来事の中、2台は信号で並びました。
赤いポルシェのパワーウィンドウがスーッと下がりこちらに話掛けて来ます。
何事かと私の体はこわばります。
「僕の車NAなんです!」「ハ?自分のもそうだよ!」
私より若い彼はニコニコと話し継けます。
そろそろ信号も変わるなとシフトを一速に入れた時彼は「この先のコンビニでコーヒーしませんか!」と言ってきました。
何だか私は気恥ずかしくて顔を横に振りました。
一応車屋家業ですのでイコールな話が出来そうも無く軽く手を上げてアクセルを踏み込みました。
でもとても気持ちが爽やかになり、これって古いポルシェだからこその出来事だと嬉しくなりました。
最新のポルシェではまず考えられ無いでしょうね!
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