ORANGE WOLF 850はロースチール系パッドです。
オレンジ ウルフ 850は、ロースチール系パッドになります。
850はロースチールでありながら、気孔率を高めることによって硬度を下げマイルドなペダルタッチとし、「鳴き」の発生を抑えながらも、耐フェード性を向上させ、高い効きと日常使用での快適性の両立を図っています。
低ダストなパッド あなたのホイールを汚しません!なのに絶大な効きも実現しました
今回のブレーキ開発に関しては、特にストリートを意識しての開発となりました。サーキットでのポテンシャルは、900Mに任せるとして、多少の効き、フェード性を落としても、より低ダスト化を目指しましたが、その性能は純正を遥かに凌ぐ物となっていますし、ストリートでの安全マージンは相当に高いものとなっていますので、どうぞご安心してお使い頂きたいです。
追伸
効きのコントロール性能も抜群ですので、とっても使いやすくなってます!
ディクセルさんからのおまけ話
ご用命いただきましたパッドとローターのアタリ付方法についてのアドバイスです!
【パターン1 パッドのみ交換の場合(パッド新品、ローター中古)】
第1段階として、パッドの摩擦材表面とローター表面を馴染ませる作業を行います。パッドとローターの表面はミクロのレベルではデコボコしており、互いに馴染ませ密着度を引き上げます。
この間急ブレーキは避け、普通の踏力でブレーキングを行います。パッドの特性にもよりますが、距離にすると概ね100~300km(低ダストパッドの場合300~500km)必要です。徐々にタッチがしっかりしたものになり、効きが上がっていくようになります。
ストリート専用パッドの場合、以上でアタリ付は終了です。しかしサーキット対応のパッドの場合、制動力がしっかり発揮されるようになりましたら、軽く温度が上がるようなブレーキングを行うのが理想です(峠道を軽く下るような走り)パッドの適正温度にもよりますが、300~500℃にまで温度を上げ、100℃以下まで自然冷却させます。(この間車は停止させないでください)そうすることによって、パッド摩擦材に含まれる余分なガスが抜け、ローター表面にパッド成分の皮膜が形成されます。
この皮膜が重要で、皮膜により高い制動力が発揮されることになります。
皮膜作りが失敗すると、“ヒートスポット”というものをローターにつくってしまい、ジャダーを発生させてしまいます。
【パターン2 パッド、ローターともに交換の場合】
第1段階として、パッドの摩擦材表面とローター表面を馴染ませる作業を行います。この間急ブレーキは避け、普通の踏力でブレーキングを行います。パッドの特性にもよりますが、距離にすると概ね300~500km(低ダストパッドの場合500~1000km)必要です。
徐々にタッチがしっかりしたものになり、効きが上がっていくようになります。ストリート専用パッドの場合、以上でアタリ付は終了です。しかしサーキット走行を行うユーザー様の場合、次にローターの熱入れが必要になります。
パッドの適正温度にもよりますが、300~500℃にまで温度を上げ、100℃以下まで自然冷却させます。(この間車は停止させないでください)そうすることによって、パッド摩擦材に含まれる余分なガスが抜け、ローター表面にパッド成分の皮膜が形成されるのと同時にローターの鉄組織も安定したものになります。注意事項はローターが熱い時に車を停止させないことです。停止してしまうと、ローターはパッドが接している箇所のみ高温状態が保たれることになり、温度の高いところと低いところが生まれます。こうなるとローターに歪みをつくってしまいます。一般道ではこの熱入れは環境的に難しいものがありますので、交通量の少ない山間部で行うか、もしくはサーキットで行うことをおすすめします。コースインしてブレーキ温度を徐々に上げていき、その後クーリングラップを設けます。その後に本格的な走行を行ってください。
まれに意図的に左足ブレーキを使って、ブレーキを引きずり、温度を上昇させる走りをされる方がいらっしゃいますが、この方法はローターが新品の場合は避けるほうが賢明です。一般道で行うと、ヒートスポットや歪みを作る可能性が高く、失敗に終わることが多いです。可能なのは“サーキット”という場所、“プロドライバー”が為せる技ですので、一般の方にはおすすめしないほうが賢明です。